相続手続の対象者となる相続人を探す

相続手続きを行うには、まず初めに全ての相続人を調査して特定することになります。

相続人の連絡先が不明であったり、相続人自体が行方不明な場合は、相続手続き自体が先に進まなくなる恐れがあります。

特に、祖父や曽祖父などの相続手続を行う場合は、対象となる相続人が広がり、交流がなく会ったこともない相続人が含まれていることも少なくありません。しかも、相続手続をせずに手続きを放置すると、ますます相続人の数が増え、さらに大きな問題へ発展する可能性があります。

さらに、相続人の数が広がると、相続人が行方不明になっていたり、海外に渡航していたり、既に相続人が先に死亡していることが分かることがあります。

相続人を確実に探すためには、関係者全員の戸籍謄本を丁寧に取り寄せ、読み取りながら相続関係図の作成していくと効率が良く、まずは、相続手続に該当する相続人を順番に洗い出す作業を行う必要があります。

戸籍謄本による相続人調査

相続人の連絡先の調査を進めるには、まず、戸籍謄本を順番に収集していくことになります。

しかしながら、戸籍を読み取ることは複雑で専門的な判断が必要になることがあります。

またご自身で相続人の書類を手配しようにも、膨大な戸籍を読み取り、各種役所へ複数回出向く場合があるなど、想像以上に時間と労力がかかる場合もあります。

効率よく相続人を探すためのポイントとしては、以下のような手順が考えられます。

  1. 相続関係を把握しやすくするため、戸籍謄本を相続人毎に整理して取得する
  2. 相続関係図を作成し、誰がどの相続人にあたるかを視覚的に理解する
  3. 住民票や除票などを活用し、交流のない相続人の特定に必要な情報を集める
  4. 所在不明の相続人については、関係者への聞き取りや各種公的機関の照会を行い、必要に応じて裁判所の手続きにより所在不明の相続人の問題を解決する

なお、これらの作業を進めるうえでは法律の専門的な知識が求められることがあります。

また、相続人に漏れがある相続手続きは、無効とみなされ、相続人調査のやり直しを行うことになりますので、難しい相続には、信頼できる専門家を利用しながら手続きを進めることをお勧め致します。

相続人が見つからない場合

相続人の調査を進めていくと、戸籍上では確認できても相続人に連絡がつかないことがあります。

また、祖父母の相続や、兄弟姉妹の相続、甥姪の相続になると、相続人が膨大になり、なかには見つからない相続人や、既に亡くなっている相続人がいることが分かる場合があります。

難しい相続において、相続のプロである司法書士は、戸籍謄本の収集や相続関係の調査に精通しており、さらに行方不明の相続人について家事事件の裁判所書類の作成を行うこともできます。

司法書士を利用頂くと、戸籍の収集や、相続人の調査、相続に関する書類作成、相続による不動産登記の名義変更手続き、銀行の相続手続き、株式の相続手続き、生命保険の相続手続き、相続放棄手続きなどを一括して対応することができます。

このように、相続人を探す段階から専門家である司法書士が各種法律業務を支援していくため、円滑に相続手続きを進めたいご相談者の方は、負担が大きく軽減されます。

司法書士は戸籍の収集、相続人の調査、相続手続などに、専門的な知識を有しております。

相続手続にご不明な点やご心配な点がある場合は、遠慮なく当事務所までご相談ください。円滑な相続手続きのために、誠心誠意サポートさせて頂きます。

相続人の調査は、専門的な知識が必要になるため、相続の専門家である司法書士にご相談下さい。