相続人決定と相続割合(5)
相続人を確定するにあたり、子供がいれば相続の「第一順位」で、子供と配偶者が相続人となります。先に子供が死亡しているが、孫、ひ孫がいれば、これらの者が代襲相続人となり配偶者と共に相続をします。
過去に子供がいない、または、代襲相続人がいない場合は、相続の「第二順位」により、父母や祖父母が配偶者と共に相続人となります。
では、亡くなった方に子供も代襲相続人も父母、祖父母もいないときはどうなるでしょうか?この場合は相続の「第三順位」を検討する必要があります。
亡くなった方に子供も代襲相続人も父母、祖父母もいないときは、亡くなった方の配偶者と亡くなった方の兄弟が相続人となります。通常、これは「兄弟相続」とも呼ばれています。
この「兄弟相続」の場合の相続割合は、配偶者が4分の3、残りを亡くなった方の兄弟が均等に取得します。亡くなった方に配偶者がいないときは、兄弟が均等に相続分を取得します。
さらに「兄弟相続」の注意する点としては、亡くなった方の兄弟が先に死亡している場合に、その兄弟に子供がいるときは、その子供が相続人となります。つまり、兄弟の「代襲相続人」が相続人になります。
このときの子供たちの相続割合は、先に亡くなった相続割合を引き継ぎ、子供たちが均等に取得します。なお子供たちも亡くなっているときに曾孫がいても曾孫は相続人となりません。
では、相続の第三順位まで検討し、相続人が誰もいなかった場合はどうなるでしょうか。次回は相続人の不存在について説明していきます。
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